ケルセチンは、多くの野菜や果物に含まれる抗酸化物質であるフラボノイドの一種で、たまねぎに最も多く、アスパラ、ブロッコリー、りんごや、緑茶、赤ワイン、ココアにも含まれています。
苦味の素であるケルセチンは火に強く、煮たり炒めたりしても効能はさほど変化しないと言われています。
また、皮・中身各々100g中のケルセチン含量は、皮800mgに対し、中身40mgで圧倒的に皮の部分に多く含まれています。 (1個のタマネギ200gでは皮に16mg、中身に80mgと中身に多く含まれています)
|
|
成分 |
-
植物中のケルセチンの含量
タマネギ |
40mg |
キヌサヤ
|
30.3mg |
アスパラ
|
21.7mg |
りんご
|
4mg |
ブロッコリー
|
2mg |
|
|
尿酸の生成を防ぐ
プリン体を代謝して尿酸を生成するキサンチンオキシターゼという酵素の活性を抑制して、尿酸の増加を抑えます。また、痛風発作による炎症を悪化させるといわれているロイコトリエンという物質の生成と放出を抑えて、炎症を抑制する働きがあると考えられています。さらに、痛風発作の炎症を抑えるブロメラインの吸収を助ける働きもあるといわれています
花粉症などアレルギー症状の緩和
ケルセチンは、目、鼻、のどの粘膜を安定させ、アレルギーを引き起こすヒスタミンという物質を出にくくする、いわば天然の抗アレルギー薬です。花粉症の症状が出そうな時期の数週間前からサプリメントから摂るのがよいでしょう。
抗酸化作用
強力な酸化作用を持っており、そのままにしておくとがんやアテローム性動脈硬化の原因となるフリーラジカルを無害化すると考えられています
虚血性心疾患の予防
ケルセチンは悪玉コレステロールがフリーラジカルによって傷つけられることを防ぐことで、虚血性心疾患のリスクを減らすと考えられています。 また、血栓の形成を阻害すと考えられています。
脂肪吸収阻害作用
ケルセチンはポリフェノールの中でも特に脂肪吸収阻害(抑制)効果が強く、体内の脂肪を排出するのを助ける働きをするため、脂肪の多いものとたまねぎを一緒にとるのもおすすめです。
前立腺がん抑制
前立腺がんは男性ホルモンのアンドロゲンによって悪化しますが、人間から取り出した前立腺がんの細胞にケルセチンを入れると、アンドロゲンの働きを受け付けなくなったという報告があります。ケルセチンは細胞の癌化を防ぎ、癌が既に存在しているときには癌細胞が広がるのを防ぐのです。
|